Wordで冊子を作る方法|ページ設定・ページ数のルール・印刷用PDFの書き出しまで

結論から。印刷会社に頼む冊子は、Wordの「冊子(本)レイアウト機能」は使わず、仕上がりサイズの単ページで1ページ目から順番に作るのが正解です。理由と手順を解説します。

「Wordで文集を作りたい」「マニュアルを冊子にしたい」——冊子の原稿づくりで、いちばん身近なソフトはやはりWordです。ただしWordの冊子づくりには、知らないと入稿後にやり直しになる分かれ道がひとつあります。それが「冊子レイアウト機能を使うかどうか」です。

■ Wordの「冊子(本)」機能は、自宅印刷専用と考える

Wordのページ設定には「印刷の形式:本(縦方向に谷折り)」という冊子用の機能があります。これは自宅のプリンタで印刷して自分で二つ折りにするためのもので、ページを自動で並べ替えた(面付けした)状態で出力されます。

一方、印刷会社ではページの並べ替えを印刷側の専用工程で行います。面付け済みのデータをいただくと、いったんバラして組み直すことになり、かえってミスや手戻りの原因になるのです。

  • 自宅のプリンタで数部だけ作る → Wordの「本」機能でOK
  • 印刷会社に注文する → 「本」機能は使わず、単ページで順番どおりに作る

■ 手順1:用紙サイズは「仕上がりサイズそのもの」に設定する

A5サイズの冊子を作るなら、Wordの用紙設定もA5にします。「A4で作って縮小印刷」はぼやけ・文字化けのもとです。レイアウト(ページ設定)から次のとおり設定してください。

設定項目 設定値
用紙サイズ 仕上がりサイズ(A5冊子ならA5、B5冊子ならB5)
印刷の形式 「標準」のまま(「本」にしない)
余白 上下左右15mm以上を目安に。綴じ側は+5mm足すと読みやすい
ページ番号 挿入する(フッター中央か外側)。順番確認の保険になります

※紙の端まで色を敷く(フチなしの)デザインページがある場合は、塗り足しが必要です。Wordは塗り足しの設定が苦手なので、該当ページがある場合は「フチなしにしたいページがある」と入稿時にお知らせください。対処法をご案内します。

■ 手順2:ページ数は「綴じ方の倍数ルール」に合わせる

冊子はページ数に決まりがあります。中綴じ(針金で留める薄い冊子)は4の倍数、無線綴じ(背を糊で固める本の形)は2の倍数(偶数)です。原稿が中途半端な場合は、目次・あいさつ・奥付・メモページなどで調整します。詳しくは冊子印刷の全体ガイドをどうぞ。

関連記事
→ 冊子印刷のやり方完全ガイド|綴じ方・ページ数・データの作り方

■ 手順3:画像の「自動圧縮」を止める

Wordは初期設定のままだと、貼り付けた写真を勝手に圧縮して画質を落とします。画面ではきれいでも、印刷すると写真がガビガビになる最大の原因です。ファイル→オプション→詳細設定の「イメージのサイズと画質」で、「ファイル内のイメージを圧縮しない」にチェックを入れてから写真を貼り込んでください。

この設定とPDF書き出しの詳しい手順(無料のCubePDFを使った高画質化を含む)は、当社でいちばん読まれている解説記事にまとまっています。

関連記事
→ Wordチラシが「ぼやける」を3分で解決|高画質PDF作成術【無料CubePDF対応】

■ 手順4:PDFに書き出して、1つのファイルにまとめる

  • 📌 入稿形式はPDF。Wordファイル(.docx)のままだと、開く環境によってフォントや改行が変わってしまいます
  • 📌 表紙も本文も、1ページ目から最終ページまで順番どおりに。ファイルが分かれる場合は「表紙.pdf」「本文.pdf」のように名前で明確に
  • 📌 書き出したPDFを1ページずつめくって最終確認。ページの抜け・順番違い・写真のズレはこの段階で見つけるのが最も安上がりです

「このデータで印刷に耐えられるか不安…」という方は、Wordファイルの印刷適性(写真の解像度・フォント・色)を自動チェックできる無料のWORD印刷適性診断をご用意しています。アップロードするだけで、修正すべき点がその場でわかります。

無料診断ツール
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■ 印刷は1冊から。校正もスマホで

データができたら、当社の通販サイトkodawari.life中綴じ・無線綴じとも1冊からご注文いただけます。まず1冊だけ刷って仕上がりを確かめる、という使い方もおすすめです。

また、ページ数の多い冊子で怖いのが校正の見落とし。当社ではスマホでも確認できるオンライン校正と、修正前後のデータを機械的に突き合わせる「新旧比較校正」で、「直したつもりが直っていなかった」を防ぐお手伝いをしています。校正に不安がある方こそ、お気軽にご相談ください。

■ Word冊子づくりの よくあるご質問

QすでにWordの「本」機能(冊子レイアウト)で作ってしまいました。作り直しですか?

Aあきらめる前にご相談ください。ページ設定を「標準」に戻すだけで単ページに直せるケースが多く、レイアウトの崩れも限定的なことがほとんどです。データを拝見して、最小限の手直しで済む方法をご案内します。

QWordファイル(.docx)のまま入稿できますか?

APDFでのご入稿をおすすめしています。Wordファイルは開く環境によってフォントや改行位置が変わるためです。どうしてもPDF化が難しい場合は.docxのままでもご相談いただけます(当社側でPDF化し、校正で見た目をご確認いただきます)。

Q表紙だけ色紙や厚い紙にできますか?

Aできます。表紙と本文で紙を変えるのは冊子の基本形です。「表紙は厚めのコート紙、本文は上質紙」のような組み合わせを、用途と予算に合わせてご提案します。

Wordは冊子づくりの立派な戦力です。「単ページ・順番どおり・画像圧縮オフ」の3点だけ守れば、あとは中身に集中してください。印刷と製本は、私たちの仕事です。

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