2026年7月6日、有限会社シンセイ印刷の「事業継続力強化計画」が、経済産業省(中部経済産業局)より認定されました。
日ごろよりお取引を賜っております皆さまに、あらためて御礼申し上げます。
「認定を取得しました」というご報告だけでは、少しそっけない気がしています。せっかくの機会ですので、なぜこの計画をつくろうと思ったのか、経緯を書かせてください。
きっかけは「もし、うちが止まったら」という想像でした
ここ数年、地震や豪雨のニュースを見るたびに考えることがありました。被害そのものはもちろんですが、そのあとに続く停電のことです。
実際、認定をいただいた直後の7月下旬には熊本県で地震が発生し、製紙工場の被災という形で、私たちの仕事も無関係ではいられないことを思い知らされました。用紙の供給が止まれば、お客様の予定も止まってしまう。「他人事ではない」というのが、正直な実感でした。
電気が止まっても、紙は読めます
災害時には、電力が一時的に不足する事態も想定されます。スマートフォンの充電が心もとない中で、館内のご案内や連絡事項をどうやって伝えるか。病院や公共施設のように「止められない」現場ほど、この問題は切実です。
そんなとき、紙は強いと思っています。電源もパスワードもログインも要らない。壁に貼れば誰の目にも入り、手渡せばその場で伝わります。ふだんは当たり前すぎて意識されないこの性質が、非常時にはいちばん頼りになる。私たちが紙の仕事を続けている理由のひとつが、ここにあります。
お客様のデータを「お預かりしている」ということ
もうひとつ、どうしても外せなかったのがデータの保管です。印刷会社には、お客様の版下データ、名簿、原稿、写真といった代えのきかないものが集まります。
もし当社が被災してそれらを失えば、お客様の再開まで遅らせてしまいます。逆に言えば、データさえ無事なら、たとえ設備が止まっても打つ手はある。だから今回の計画では、お客様の大切なデータの適切な保管管理と、被災後の早期復旧を軸に据えました。
- お客様データのクラウド管理とバックアップの多重化
- 重要業務から順に立ち上げる復旧手順の明文化
- 複数メーカーの用紙・協力会社との連携による代替手段の確保
- 従業員の安否確認と初動の取り決め
被災した場合でも事業活動をいかに早く元に戻すか。これは私たち自身の課題であると同時に、お客様の事業を止めないための課題でもあると考えています。
認定にあたって掲げた6つの目標
事業継続力強化計画 認定に係る宣言
- 従業員とその家族の安全を最優先に確保します
- 重要業務を継続し、早期の事業復旧を図ります
- 最重要顧客向けの生産ラインを優先的に復旧させます
- 供給責任を果たし、顧客からの信用を守ります
- 事業継続により雇用を確保・継続し、社会的責任を果たします
- 全社員への定期的な教育・訓練を行い、BCPの実効性を高めます
認定は、ゴールではなく約束です
計画書は、つくって棚に置いただけでは何の役にも立ちません。訓練を重ね、連絡先や手順を見直し、社内で当たり前に共有されている状態にして、はじめて意味を持つのだと思います。
何かが起きたとき、「いつもどおり」をできるだけ早く取り戻せる会社でありたい。そして、お客様が「いつもどおり」に戻るときのお手伝いができる会社でありたい。そんな気持ちで、これからも一枚ずつ刷ってまいります。
今後とも、シンセイ印刷をどうぞよろしくお願いいたします。